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似ていると思われているけれど実は違う!「VMware Cloud on AWS」と「ニフクラ プライベートリージョン」

クラウドがやってきた

昨今はオンプレミスから HCI へとかの流れの他に、昨年はやった「クラウド・ファースト」、「2025年の崖」やオンプレミスからクラウドサービスへ「リフト&シフト」という話が花盛りでした。(私もいろいろな所でそのネタで講演しました)

その中で、オンプレミスからパブリッククラウドという話になると amazon AWS EC2、Microsoft Azure Virtual Machines、Google GCP Compute Engine など外資クラウドの利用を考えたりすることが多くなってきています。しかし、これらのクラウドVMware vSphere 環境から移行するためには単純な「リフト&シフト」は出来ず、仮想マシンのコンバートや作り直しが発生しますよね。でも、本当はそこまでの手間はかけたくない場合もあるはずです。

そんな時に VMware vSphere ベースのクラウドサービスを探すわけです。例えばニフクラ(https://pfs.nifcloud.com/)は VMware vSphere ベースのクラウドサービスをしているわけですが、パブリッククラウドという特性上、どうしてもオンプレミスのようにユーザー専用の閉ざされたハードウエアインフラの中でオンプレミスで使用していた仮想マシンを運用するということがそのままでは出来ません。

VMware vSphere ベースのクラウドサービスは?

でも、そういう環境で運用できるようなサービスが VMware では「VMware Cloud on AWS」という AWS 上でベアメタルを使用したサービスとして提供されています。これを使うことでオンプレミスの環境と同じように、ユーザーのコントロール配下に環境を置きつつ、その環境は AWS データーセンター内のクラウドサービスとして利用することが出来ます。管理や使い方は今までと同じで、置き場所が変わったというタイプですね。

もう一つは、ハードウエア環境の専有が出来てそのハードウエアもユーザーの目に届くところに置くことが出来、そして管理のしかたはパブリッククラウドそのままという環境があればどうでしょうか。そうすれば今までのオンプレミスで行っていたインフラ層の管理・運用の手間から解放されます。その上、データーや仮想マシンはおなじみの地元のデーターセンター内にあり安心という両方のメリットを享受できます。そして、日本のクラウドベンダーなら Cloud Act法を気にしないで済むので、ユーザーのすべての仮想マシンを移行した際の安心感もあります。これ、ニフクラが昨年頃から提供している「プライベートリージョン」(https://pfs.nifcloud.com/service/privateregion.htm)になります。

この「VMware Cloud on AWS」と「ニフクラ プライベートリージョン」二つ、本当は競合ではなくて方向性が違うんですね。絵で描くとこんな感じになります。

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VMware Cloud on AWS とニフクラ プライベートリージョン


VMware Cloud on AWS は良く VMware で説明している図のままです。vCenter Server 同士が連携してシームレスにオンプレミスとクラウドVMware Cloud on AWS)を管理でき、また相互に仮想マシンを vMotion できます。まさにオンプレミス環境そのままクラウドへリフト&シフト(最近ではクラウドへ上げることをリフトということが多いですが)出来るわけです。

それに対してニフクラ「プライベートリージョン」は考え方が違っていて、ユーザーの使っているデーターセンター内にニフクラのパブリッククラウドの仕組みを配置する、つまりユーザー専用のクラウドのリージョンをユーザーの管理するデーターセンターに配置、でもそのハードウエアやハイパーバイザーなどの管理・保守・監視はニフクラが全部行い、ユーザーはプライベートリージョンを置くデーターセンターのファシリティとプライベートリージョン内で動かす仮想マシンだけ管理すれば良くなります。もちろん、ハードウエアのリプレースやハイパーバイザーのバージョンアップなどもニフクラがユーザーの仮想マシン無停止で行いますので、パブリッククラウドと使い勝手は一緒。そして仮想マシンや仮想ネットワーク、仮想ストレージ(仮想マシンのディスク)の管理そしてそれらの監視や状況確認、アカウント配布と管理や課金管理などのエンドユーザー向けの管理まで vCenter Server は使わずニフクラ「コントロールパネル」で簡単に管理ができるようになっています。このコントロールパネルはパブリッククラウドもプライベートリージョンも操作のしかたは同一で視覚的に使うことが出来るのが便利です。コントロールパネルはこの記事の本題ではないのでこちらを参照してください。(https://pfs.nifcloud.com/feature/

●Service のご紹介動画

それぞれの特長を説明した動画がありますので、そちらを見てみるのも良いかもしれません。

VMware Cloud on AWS
今さら聞けない VMware Cloud on AWS #1 VMware Cloud on AWS 超概要【音量調整済】

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■ニフクラ プライベートリージョン
ハウジングからクラウドへ!ニフクラ プライベートリージョン

youtu.be

ニフクラ プライベートリージョンを OEM で使い、地方のデーターセンター事業者が自社のデーターセンターにホスティングしているお客様に対してクラウドサービスとして提供したりすることが出来るのも面白いところです。