VMware Workstation Player をウインドウで開くには
以前の VMware Workstation Player では、起動時に必ずフルスクリーンになってしまったのですが、現在の VMware Workstation Player ではウインドウで表示できるようになっていますので、ご紹介します。
VMware Workstation Player の不便だったところ
以前は VMware Workstation Pro が有償版しかなく、個人で検証したり一時利用したりする場合には、VMware Workstation Player を使っていたと思います。私の場合はいろいろな検証作業を行ったりすることがあるのですが、その時にシンプルに仮想マシン 1台だけをウインドウモードで使いたいときがあり、他の仮想マシンを気にせずさっと起動してササっと終わらせる使い方には、 VMware Workstation Player はとても便利でした。
ただ、この VMware Workstation Player は仮想マシンを 1台しか扱うことが出来ないのは良いのですが、仮想マシンを起動するときは常にフルスクリーンで起動する点が使いにくく、VMware Workstation Pro の設定を見ながらいろいろな設定を追加・修正したりしたのですがウインドウモードで起動することが出来ず、毎回画面右上のボタンを押してフルスクリーンからウインドウモードする必要がありました。
「そんな面倒なことをせずに、無償になったVMware Workstation Pro を使えばいいんじゃない?」
ということもあるのですが、ここは VMware Workstation Player に拘ってどうしてもウインドウモードで使える方法は無いかと探していたのですが、ひょんなことからその解決策を見つけられたのでご紹介します。
仮想マシン起動時の画面サイズ
VMware Workstation Pro / VMware Workstation Player の起動時の画面設定は、.vmx ファイルの中に以下の記述があり、これに従って起動時の表示が決まるのですが、VMware Workstation Player では先に説明した通りフルスクリーンになった後に右上の元に戻すボタンを押さないとウインドウモードにはなりませんでした。
例えば、起動時の画面表示サイズについて、.vmx では以下の太字のパラメータで定義されています。
svga.maxWidth = "1536"
svga.maxHeight = "2048"
そして、起動時の画面の状態は以下のパラメータに定義されています。
svga.autodetect = "FALSE"
ただ、この parameter について、VMware Workstation Pro を参考にしながらウインドウで開くように設定をしても、古い VMware Workstation Player では機能しませんでしたが、最新の VMware Workstation Player 17.6.2 build-24409262 では、別のパラメータが追加されて機能するようになっています。
今までの VMware Workstation Pro / Player の動作は
VMware Workstation Pro では、以下の仮想マシン設定から簡単に変更できます。
この画面の「オプション」タブの中の「パワー」にある「パワー オプション」で、「パワーオン後にフル スクリーン モードで起動」をチェックを外すと、以下の設定が追加されてウインドウで起動するようになります。この設定は以下のパラメータが追加されることで有効になります。
svga.autodetect = "FALSE"
ただ、以前の VMware Workstation Player では、この「パワーオン後にフル スクリーン モードで起動」が存在しなかったため、フルスクリーンモードでしか起動することが出来ず、また上記パラメーターを手作業で有効にしても、フルスクリーンモードを解除することが出来ませんでした。
最新の VMware Workstation Pro / Player の動作は
現在提供されている VMware Workstation Player では、 VMware Workstation Pro にあった「パワーオン後にフル スクリーン モードで起動」が追加されています。そのため、.vmxファイルを弄ることなく仮想マシンをウインドウモードで起動できるようになりました。
この辺りは仕様変更があったようで、以前はフルスクリーンモードとウインドウモードの切り替えには svga.autodetect のパラメータが使用されていたのですがこれが使われなくなり、新たに gui.viewModeAtPowerOn のパラメータが追加されています。これの値が「fullscreen」だとフルスクリーンで仮想マシンが起動し、「windowed」だとウインドウモードで起動するようになっています。そして、以前の svga.autodetect パラメーターは互換のために残っているようですが、一度起動時の画面モードを変更すると gui.viewModeAtPowerOn の値に変るようです。
gui.viewModeAtPowerOn の値の設定は、以下の 2パターンが今はあるようです。
gui.viewModeAtPowerOn = "fullscreen"
gui.viewModeAtPowerOn = "windowed"
また、以下の 2つのパラメーターは存在はするのですが機能しなくなっているように見えます。
gui.lastPoweredViewMode = "fullscreen" <=何をしても値が変わらない
svga.autodetect = "FALSE" <=今回変わったと思われるパラメーター
これらのパラメーターについて内部を分析しているわけではないので詳細は不明ですが、多分互換性のために今は残しているだけでそのうちに消えるかもしれません。