Windows 11 を VMware Workstation Player で使いたい
Windows 11 にはハードウエア要件が厳しくなっているため、そもそも TPM が使えない環境にはインストールができません。VMware Workstation Pro では 16.2.0 で対応できる方法が Beta ですが出てきていますが、VMware Workstation Player も 16.2.0 なので、そのままインストールできないかをチャレンジ!!してみました。
Windows 11 については今まで2回ほど記事にしているので、ご興味ある方はそちらもご覧ください。
Workstation Pro の記事
Software TPM を使う記事です。
2021年6月の記事
6月の時点での仮想マシン側に設定をすることでインストールと実行ができることは前回のブログの記事で説明しました。
そのまま仮想マシンを作ってみる
まずは「やっちゃえ!」で試してみます。VMware Workstation 16.2.0 Playerを起動して、新規仮想マシンの作成からスタートです。インストーラ ディスク イメージ ファイルでダウンロードしておいた Windows 11 iso イメージを指定します。OSチェックが入りますが「このディスクイメージの OS の種類を検出できませんでした。」になります。これは Windows 11 は認識されないので当たり前。
そしてゲストOSの選択でも Windows 11は出てこないので、Windows 10 x64 を選択します。
この後メモリーサイズを Windows 11 の最低要件の 4GB に設定して仮想マシン作成終了。するとバージョンに「Workstation Beta 仮想マシン」の表示が。もしかして Windows 11 として認識しているかもと期待。
あとは期待を胸に「仮想マシンの再生(L)」をクリックして、Windows 11 のインストールを始めます。
結果は
インストール画面が表示されセットアップが始まり、
玉砕しました。
魔法の呪文を追加してリトライ
先の記事にも書きましたが、VMware Workstation 16.2.0 Pro / Player では、Software TPM が使えるようになっています。なので、今作成した仮想マシンの .vmx に Software TPM を使う記述を追記してみます。場所はどこでもよいのですが、私はわかりやすくするために最後に追記しました。
managedvm.autoAddVTPM = "software"
そして仮想マシンを再起動して進めていきます。そしていつもならライセンスキー入力の後に無情にも表示される「この PC では Windows 11 を実行できません」が表示されず以下の画面に。つまり、インストールができます。
.vmx ファイルにも以下の項目が追記されたのも確認できました。
- managedvm.autoAddVTPM
- managedVM.ID
- encryption.encryptedKey
- vtpm.ekCSR
- vtpm.ekCRT
- vtpm.present
- encryption.keySafe
- encryption.data
値は最初の managedvm.autoAddVTPM 以外は、適切な値が設定されて自動生成されます。そして無事に Windows 11 がインストールできました。
ちなみに Windows 11 では Professional 以外はインストール時に Microsoft アカウントが必要になります。でも、Home などでローカルアカウントが欲しい場合は、コンピュータ名の入力になった時点で仮想マシンのネットワークを無効にすることで、ローカルアカウントの作成画面が出てきて登録ができるようになります。検証とかで Home 使うこと多いと思いますが覚えておくと便利な裏技ですね。
Windows 10 からのアップグレードは?
もちろん、上に書いた新規インストールと同様に .vmx ファイルに「managedvm.autoAddVTPM = "software"」を追記するだけでできるようになります。
これで TPM 関連で悩まされることもなく、VMware Workstation Player でも Windows 11 が使えるようになりました。めでたしめでたし。