仮想マシンのマイグレーションに朗報! vCenter converter の最新版 vCenter converter standalone 6.3.0 登場
2018年リリースされたバージョン6.2.0.1以降長い間更新がされず、2022年2月には公開終了になった vCenter converter ですが、なんと 6.3.0 が公開されました!!。
新しい vCenter converter standalone 6.3.0
2022年10月11日に突然 vCenter converter の新しいヴァージョンが公開されました。ダウンロードもできるようになっています。
vCenter converter standalone って何ができるの?
一応みんな知っているかと思いますが整理を兼ねてできることを書きました。
- Windows または Linux オペレーティング システムを実行している物理マシンを、中断やダウンタイムなしで VMware 仮想マシンに迅速に変換
- 複数の物理サーバーまたは仮想マシンのリモート変換を集中管理しながら同時実行可能
- データ移行前にソース マシン上のゲスト オペレーティング システムの静止スナップショットを取得し変換時の信頼性を確保
- ソース サーバーのダウンタイムや再起動なしに変換が可能
つまり、ソースになる物理マシンや仮想マシンを無停止で VMware の仮想マシンに変換ができるツールということです。この便利さがマシンの変換に役立っていたんですが、6.2からずっと新しいバージョンが出ずにいました。
何が変わったの?
目玉は新しいプラットホームに対応したことで、これにより新しいオペレーティングシステムへの対応ができるようになりました。また逆に古いプラットホームは切り捨てられているので注意が必要です。詳細は下記の「サポートされるゲストOSは」を確認ください。
サポートされるプラットホームは?
6.2.0.1ではサポートされていなかった以下のプラットホームに対応しました。これによって新しいオペレーティングシステムを使用しているプラットホームで vCenter converter standalone を使いマシンをコンバートできるようになっています。
- インストール可能なオペレーティングシステム
- Windows Server 2012 (64 ビット)
- Windows 8.1 (32 ビットおよび 64 ビット)
- Windows Server 2012 R2 (64 ビット)
- Windows 10 (32 ビットおよび 64 ビット)
- Windows サーバー 2016 (64 ビット)
- Windows サーバー 2019 (64 ビット)
- Windows 11 (64 ビット)
- Windows Server 2022 (64 ビット)
- 移行元:Hyper-V サーバ(オフライン変換)
- Windows Server 2012 (64 ビット)
- Windows Server 2012 R2 (64 ビット)
- Windows 10 (64 ビット)
- Windows サーバー 2016 (64 ビット)
- Windows サーバー 2019 (64 ビット)
- Windows 11 (64 ビット)
- Windows Server 2022 (64 ビット)
- 移行元:VMware プロダクト(オフライン変換)
ちなみに 6.2.0.1 でサポートしていたプラットホームは以下の通りです。
- インストール可能なオペレーティングシステム
- Windows Vista SP2 (32-bit および 64-ビット)
- Windows Server 2008 SP2 (32-ビット および 64-ビット)
- Windows 7 (32-bit および 64-ビット)
- Windows Server 2008 R2 (64-ビット)
- Windows 8 (32-bit および 64-ビット)
- Windows Server 2012 (64-ビット)
- Windows 8.1 (32-bit および 64-ビット)
- Windows Server 2012 R2 (64-ビット)
- Windows 10 (32-bit および 64-ビット)
- Windows Server 2016 (64-ビット)
- 移行元:Hyper-V サーバ(オフライン変換)
- Windows Server 2008 R2 (64-ビット)
- Windows Server 2012 (64-ビット)
- Windows Server 2012 R2 (64-ビット)
- Windows 10 (64-ビット)
- Windows Server 2016 (64-ビット)
- 移行元:VMware プロダクト(オフライン変換)
- その他
- Acronis True Image Echo 9.1 and 9.5, and Acronis True Image Home 10 and 11 (.tib)
- Symantec Backup Exec System Recovery (formerly LiveState Recovery) 6.5, 7.0, 8.0, および 8.5, および LiveState Recovery 3.0 および 6.0 (.sv2i フォーマットのみ)
- Norton Ghost 10.0, 12.0, および 14.0 (.sv2i フォーマットのみ)
- Parallels Desktop 2.5, 3.0, および 4.0 (.pvs and .hdd). 圧縮したディスクは非サポート
- Parallels Workstation 2.x (.pvs). 圧縮したディスクは非サポート、Parallels Virtuozzo Containers は非サポート
- StorageCraft ShadowProtect Desktop, ShadowProtect Server, ShadowProtect Small Business Server (SBS), ShadowProtect IT Edition, 2.0, 2.5, 3.0, 3.1, および 3.2 (.spf)
- Microsoft VHD フォーマット:
- Microsoft Virtual PC 2004 および Microsoft Virtual PC 2007 (.vmc)
- Microsoft Virtual Server 2005 および 2005 R2 (.vmc)
サポートされるゲストOSは
6.3.0 でサポートされるゲストOSは以下の通りです。6.2.0.1 でサポートしていた古いゲストOSがサポート対象から外れていますので注意が必要です。
- Windows Server 2012 (64-ビット)
- Windows 8.1 (32-bit and 64-ビット)
- Windows Server 2012 R2 (64-ビット)
- Windows 10 (32-bit and 64-ビット)
- Windows Server 2016 (64-ビット)
- Windows Server 2019 (64-ビット)
- Windows 11 (64-ビット)
- Windows Server 2022 (64-ビット)
- CentOS 6.x (32-ビット および 64-ビット)
- CentOS 7.x (64-ビット)
- Red Hat Enterprise Linux 6.x (32-ビット および 64-ビット)
- Red Hat Enterprise Linux 7.x (64-ビット)
- Ubuntu 14.04 LTS (32-ビット および 64-ビット)
- Ubuntu 16.04 LTS (32-ビット および 64-ビット)
ちなみに、6.2.0.1でサポートしていたゲスト OS は以下の通りです。
- Windows Vista SP2 (32-ビット および 64-ビット)
- Windows Server 2008 SP2 (32-ビット および 64-ビット)
- Windows 7 (32-ビット および 64-ビット)
- Windows Server 2008 R2 (64-ビット)
- Windows 8 (32-ビット および 64-ビット)
- Windows Server 2012 (64-ビット)
- Windows 8.1 (32-bit および 64-ビット)
- Windows Server 2012 R2 (64-ビット)
- Windows 10 (32-ビット および 64-ビット)
- Windows Server 2016 (64-ビット)
- CentOS 6.x (32-ビット および 64-ビット)
- CentOS 7.0, 7.1, 7.2, 7.3, 7.4, 7.5 (64-ビット)
- Red Hat Enterprise Linux 4.x (32-ビット および 64-ビット)
- Red Hat Enterprise Linux 5.x (32-ビット および 64-ビット)
- Red Hat Enterprise Linux 6.x (32-ビット および 64-ビット)
- Red Hat Enterprise Linux 7.0, 7.1, 7.2, 7.3, 7.4, 7.5 (64-ビット)
- SUSE Linux Enterprise Server 10.x (32-ビット および 64ビット)
- SUSE Linux Enterprise Server 11.x (32-ビット および 64-ビット)
- Ubuntu 12.04 LTS (32-ビット および 64-bビット)
- Ubuntu 14.04 LTS (32-ビット および 64-ビット)
- Ubuntu 16.04 LTS (32-ビット および 64-ビット)
サポートされる仮想ハードウエアバージョンは?
ここは留意が必要です。vSphere 8 に仮想マシンを移行させたくて仮想ハードウエアバージョンも新しいバージョンにしたいと思っていても、vCenter converter Standalone では仮想ハードウエアバージョン 11 までしかサポートしていません。そのため、仮想ハードウエアバージョン 11 に一度変換した後に対象 vSphere にインポート、そしてその後は vSphere の上で仮想ハードウエアバージョンを上げる必要があります。この部分は vCenter converter Standalone 6.x の制限のようで、6.2.0.1 も仮想ハードウエアバージョン 11 が上限でした。
ダウンロードは
こちらからダウンロードができます。Customer Connect のアカウントが必要ですが無償で登録できるので、Customer Connect のアカウントを作成してからダウンロードをしてください。
インストールは
vCenter converter Standalone はアップグレードインストールはできません。なので、6.2.0.1 までの vCenter converter Standalone をインストール済みの場合、まずはそれをアンインストールした後に 6.3 を新規インストールする必要があります。
新規インストールの場合はそのままインストーラを実行するだけです。
その他の留意点
既知の問題点とその回避策や解決された問題についてはリリースノートに記載がありますので必ず参照するようにします。
ユーザーガイドも英語ですが用意されています。
仮想マシンの変換が出来なくて仮の環境を作ってどうにかやっていた方、ようやく楽になりますね。