自然の赴くままに・そのときの 気分次第で・なんとなく

興味を持ったことを、なんとなく気の向くまま書いています。

E2系および E7系の寿命(使用年数)

新幹線はどのくらい使われるの?

長野オリンピックで登場した E2系そしてそれの置換え用の E7系は、どのくらいの年数使われているのかを表ではなくてグラフにしてみました。
縦軸が各編成、横軸が年になります。この配列は鉄道雑誌に良くある形で、どのくらいの期間その車両が使われたのかが良く分かります。各編成の横棒の中の数字は左は登場月で右は廃車月です。

まずは見てみましょう。

f:id:imaisato:20200416124303p:plain

E2系E7系の使用期間


いくつか補足

  • S7 は試作車なので営業に向けて N1 に量産化改造
  • S8 も試作車のため営業に向けて J1 に量産化改造
  • J1 は長野新幹線追加先生確保のために N21 に改造(DS-ATC 搭載)
  • N5, N10, N12 と J7, J9, J10 の間で動力車の交換実施(制御器関連統一のため)
  • E2系は 1000番台の大窓編成があります。(J51~J75)こちらは 50Hz 専用で北陸新幹線に入選できないので今回の記事から外しています。

これを見ると、JR東日本の新幹線は大体20年位使っているのがわかるかと思います。この間に1回ないしは2回の車両の更新修繕が入ります。E2系の時は制御器(GTO -> IGBT化)を含めて更新入りました。

E7系の更新時期は

鉄道車両にも減価償却期間あって、所得税法施行令第129条そして法人税法施行令第56条で13年と定められています

。なので、最低その年数を使うわけです。ただ車両自体はそれで壊れるということではなくて経費計上が終わり資産価値がなくなるまでが13年ということで通常はそれまでの間に更新修繕を行い資本的支出に計上して減価償却していくので、またそれが償却されるまで使い続けるわけですね。この修繕のタイミングが代替10年位、なので E2系もその頃のに修繕していて 20年使われている感じです。

なので、E7系も最初の頃の編成はあと 4年で 10年を迎えるので修繕が入ると思われます。ただ E7系は導入した編成に対して昨年の水害で廃車になって編成が 1/3 もあるので、E2系の時より同時期に更新修繕する編成は少ないので 10年目あたりで更新が始まるでしょう。

減価償却できなかった水没廃車の E7系の扱いは

減価償却期間というのはその購入した資産を分割して毎年計上し価値がなくなるまでの間の期間のことですが、今回の水害のように減価償却期間前に廃棄(廃車)しなければならない場合は固定資

産除却損として計上して会計処理上から消します。そうすることで経費計上不要になるわけですね。会計上の話なのですが、そうやって今後も使わない資産を除却して節税するわけです。(税は減らせても今回の場合は車両はゴミになるだけなのでお金は生まない損失ですが。)

今回の水没 E7系/W7系もこの処理をされるんですが、製造されてから短い期間では 5年で廃車になる。残念なことです。

写真

E2系の話も出たので、E7系では作られなかった試作車の写真を。E2'系 N21 です。

f:id:imaisato:20200416094541j:plain

E2'系 N21

こちらは量産車の E2系 N11です。同じ場所で撮影しています。

f:id:imaisato:20200416094815j:plain

E2系 N11

先頭の形状が試作車はほぼ一直線で先端から屋根まで上がっていますが、量産車では窓の所でくの字型に角度が変わっているのがわかるかと思います。あとは連結器の収納部分が違います。

 

f:id:imaisato:20200416095720j:plain

試作車だけの斜めの連結器カバー

室内も天井の中央部分が外せるようになっていたり、トイレの扉に色がついていたり、客室内のデッキとの仕切りの壁が木目調だったりとちょっと違っていたのを思い出しました。

f:id:imaisato:20200416100331j:plain

E2系試作車の普通車車内

f:id:imaisato:20200416100507j:plain

E2系量産車の普通車車内

今は走っている E7系でも製造年で微妙に仕様が変わっているところがあり、それはすぐ目にするところにあるので、探してみてください。(笑)